アーカイブの考察

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アーカイブ化で受け継がれる無形文化財

無形文化財とは、その言葉が示すとおり、形の無い文化財のことです。お祭りや神事、民謡や民俗芸能など、主に口伝・伝統行事として、地域において連綿と引き継がれてきました。生活や、人間の営みの中で、古来、もっというと古代より守られてきたものが、現在、地域の過疎や後継者不足のため、日々じわじわと忘れ去られていっているように感じます。

なかでも民謡は、民俗学・社会学・地域文化学的にも大変貴重な無形文化財で、前述の通り口伝がほとんどなので、今のうちに整理・保存しておかないと後世へと遺っていかないのではないかと思われます。謡われている内容の情報量は多く、古来からの日本人の生活習慣・環境や情緒や気風、世相や風聞・言い伝え、はたまた歴史としては伝わってない秘められた伝承などが素朴に謡われています。またお祭りの起源も古く、伝承が続いているものでも、文字資料などとして形として遺っていないもの、または遺せないものが多くあります。

地域で自然発生的に生まれた文化は、時代ともに消えていくのでしょうか。従来は、記憶力にたけた伝承を担う人々が時代から時代へと語りついでいました。幸いにも、現在はデジタル技術が発達しています。文字や絵では十分に表現できない無形文化財の機微を、音声や画像、映像データとして記録でき、またそれらのものをコンピューターのシステムで効率的にアーカイブ化し、共有して幅広く活用できるようになっています。また、古い媒体でしか残っていない資料も、デジタル補正をして、鮮やかに蘇らせる技術も進んでいます。

アーカイブ化することで、資料の収集・調査・参照といった仕事の累積ができ、研究の加速化が期待されます。また、研究者だけではなく、庶民の心の中にある文化を形として具現化でき、無形文化財がより確実に、次世代に受け継がれることが期待されます。。

 
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